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MFD マルチファンクションディスプレイ

MFDマルチファンクションディスプレイ

R34乗りなら少なからず気になる人もいるであろう、
R34GT-R純正装備のマルチファンクションディスプレイ(MFD)。
GT-Rがでた時から、このMFDはいい!と思ってた。
思ってたけどGT-Rなんて買えない。
雑誌とかのMFD流用記事を見て、いつかつけてみたいなと思ってた。

ER34 25GT-Tには、最初から3連メーターがついてて、
「ブースト」「油温」「電圧」の3つがわかる。
個人的には電圧メーターなんてどうでもいい。必要性を感じない。
ノーマルでのブースト計は飾りみたいなものだけど、
エンジンに入ってくる空気の量とか分かるし、
アクセルに敏感に反応するのがおもしろい。
油温計は必要。
サーキットみたいなとこでちょっと全開したら簡単に油温が上がるから、
ちゃんとみてないと、気づいたら130℃超えてたってことになる。
エンジンをいたわる意味でもこれは必要。
ただ、メモリに刻まれている数字がいかん。
最低ラインの70℃と最高ラインの150℃しか数字がない。
ぱっと見で、今の油温がわからない。
だから最初は見るたびに計算してた。
そんな感じで、純正3連メーターの不満もちょっぴりあった。
純正3連メーター

そんな時、たまたまオークションでMFDを見つけた。
以前はよく出品されてたけど、最近は見かけなくなってた。
見つけたからには欲しい。
かなり無理して落札した。

MFDを手に入れた

届くと電源を入れてみたくなる。
おもちゃを買ってもらった子供と同じ。
さすがにコンセントをつないでポンっと表示なんてことはできないので、
家にころがってた直流安定化電源で12Vを取り出して接続した。
するとあのGT-Rロゴの起動画面が表示された。
起動時のGT-Rロゴ
う〜ん
自分の部屋でこんなものが表示されるのは変な感じだ。
起動後、メーターとグラフの画面が表示された。
ちょっと嬉しいけど、センサ類をつないでないから動きはない。
さびしいの。

電圧表示にして遊ぶ
電圧計だけは電源の電圧を変えると動くようで、
ちょっと直流安定化電源の電圧を12±2Vくらいの範囲で動かしてみる。
するとそれにあわせて、メーターが動いて、グラフ化されていく。
おぉ〜
ブースト計とかもこんな感じで動くのか。
う〜ん 早くつけたいと思いながら、
色々な表示モードに変えたり、
設定項目を変えたりして、ひととおり遊んだ。
直流安定化電源と接続

MFDには自己診断モードがあって、センサの接続確認ができる。
好奇心がうずいて、そのモードにしてみた。
自己診断モード画面
別にたいしたことなく、センサの画像が明るいか、暗いかで表示されるだけ。
なにも操作できない。おもしろくない。
んで、やめて普通に表示してみると、排気温、吸気温のグラフが無い...
排気温、吸気温の表示が無い
おぉ〜のぉ〜
V-SPEC仕様から普通仕様になってしまった。
どっちにしても車には排気温、吸気温のセンサはついてないから意味無いけど。
やっぱり画面がさびしい。
そこで、MFDにセンサを認識させるため、
排気温、吸気温用の端子をGNDにつないで、自己診断モードで起動。
自己診断モード画面、排気温、吸気温信号の認識
認識した。
そしてもう一回起動しなおすと、元に戻った。
排気温、吸気温が表示された
排気温、吸気温は振り切ってしまってるけど。
まぁ操作方法も、どんな感じかもわかったので、次は車の配線を考える。

取り付け準備

取り付けるためにはMFDとECUやその他センサの配線図が必要。
ECUの配線図はR34スカイラインの整備要領書に載ってた。
MFDの配線図(電源、信号入力端子)は、雑誌の切抜きなどで見つけた。
MFD裏のコネクタ(実写)
MFD裏のコネクタ図

■白コネクタ
1, 2:常時電源12V (カーオーディオ部から)
3:ACC電源 (カーオーディオ部から)
12:IGN電源 (3連メータ部から)
13, 14:GND (アース シフトの部分へ)
■茶色コネクタ
30:車速信号 (ECUから)
31:水温信号 (コンビネーションメータから)
32:油温信号 (3連メータから)
33:ブースト信号 (3連メータから)
34:ILL電源 (カーオーディオ部から)
35:スロットル信号 (ECUから)
45:排気温信号 (お金がある人のみ)
46:吸気温信号 (お金がある人のみ)
47:インジェクター信号 (ECUから)
48:エンジン回転数信号 (ECUから)

MFDの起動に必要な電源線は、
・常時バッテリー電源(いつでも12Vを提供)
・ACC電源(キーをひとつまわしたときに12Vを提供)
・IGN電源(イグニッションまでまわした時に12Vを提供)
の3つ。
この3つをつなげば起動はする。
あと必須じゃないけど、
・ライト点灯時のILL電源(スモールランプを点けたときに12Vを提供)
かな。ライトをオンにしたときに画面をちょっと暗くするための信号。

MFDに流れる電流を調べると12V時に約1A。12Wってとこかな。
オーディオに比べてもたいした事無いはず。
なので電源はオーディオのところからもらうことにした。
オーディオには常時電源と、ACC電源と、ILL電源がきてるからそこからもらう。
社外オーディオをつけてるので、電源の予備コネクタがあるので問題なし。

3連メータの配線には、
・IGN電源
・ブースト信号
・油温信号
がきていた。
IGN電源をここから取り、起動用電源は確保でき、
さらにブースト、油温の信号もここから取れる。
よしよし。


3連メータの裏。コネクタが1つついてる。
赤数字がMFD接続に必要な3連メータコネクタの信号線。

1.ブーストセンサ信号
14.IGN電源
17.油温センサ信号

あとはECUからどうやってセンサ信号を取るか。
まぁECUには色々な信号が入力され、出力されてるけど、
どの配線が何かを知らないと接続できない。
というわけで、整備要領書を見てみると、ECUの端子の説明もちゃんと載ってた。
えらい!
おかげでどこになにを配線したらいいかは分かった。

ECUからは、
・タコメータ信号
・車速信号
・水温信号(これは失敗。ECUの水温信号じゃだめみたい)
・インジェクター信号
・スロットル開度信号
をとる。
これらを接続すれば動くはず。

赤数字がMFD接続に必要なECUのコネクタ端子。
水温信号をECUから取ってもMFDは正しく認識しないので注意。なので載せません。
まぁECUの他の端子について知りたい人はメールしてもらえれば教えますよん。
ER34 25GT-T(MT)のECU端子
5:タコメーター駆動信号
29:車速センサー信号
37:スロットル開度信号
101:インジェクター信号

あとはどういう風に、車の配線と、MFDの配線を接続するか。
オーディオからの電源は、予備端子がついてて、そこにつなぐだけで簡単に取れる。
問題は、3連メータとか、ECUに直接つながっている配線から分岐させる方法。
方法としては2つ考えられて、
簡単に分岐できる、エレクトロタップ(パチッとはめるだけで線を分岐できる)と、
めんどくさいけど確実に配線できる配線の皮を剥いて直接接続する方法。
エレクトロタップの仕組みを見て、大丈夫かな?と思い、調べてみると賛否両論。
「プロでも使うくらい信頼性はある」とか、「これを使うプロはわかってない」とか。
エレクトロタップは振動とかで外れる可能性もゼロじゃないし、
途中で配線が外れたりして、配線しなおすのもいやなので、
信頼性が高い(はず)直接配線に挑戦することにした。

ここまで決まれば、あとは配線の長さを測って、専用ハーネスつくり。
・MFDからECUまでのハーネスは0.75sqで2mの線を5本(実際は4本でオッケー)。
・MFDから電源(オーディオ裏)までのハーネスは50cmで6本。
・MFDから3連メータ信号までの配線は30cmで4本。
この線でギボシを取り付けて完成。
電工ペンチなんて無いから、普通のペンチで作った。
かなり手が痛くなった。
しかもちゃんと止めれないし、取れるかもしれないので、半田付けまでした。
完璧!
2mの線はかっこよくするためにコルゲートチューブってやつでまとめた。
これまた初めてつかったので、なかなか配線が中にはいってくれない。
10cm進めるのに5分くらいかかった。
手も痛くなるし。
なんかいい方法ないのかな?
まぁそんな感じでハーネスを作った。
ハーネスと言っても、ギボシが付いたただの電線。
でもなんかそれっぽくなってきた。
MFD専用ハーネス♪

取り付け開始

これから実際に取り付け作業。
取り付けは2004年7月の超暑い日...
まずはコンソールパネルのエアコン吹き出し口の取り外し。
横の隙間にマイナスドライバーを差込みテコの要領で抜き出す。
まずエアコン吹き出し口をはずす
すると3連メーターを固定しているネジ2つがあるので、これを外す。
あとは軽く手前に引っ張りがら持ち上げると、3連メーターが外れる。
コネクターを外すと、壊れてる車に見えてきた。
直射日光も当たるし、風も無いので汗だらだら。
3連メーターを留めてるネジ2本をはずす

■MFD起動用電源確保
オーディオから電源を取るので、オーディオユニットを外す。
灰皿を外して、シフトレバーのとこのパネルを引っ張ってはずす。
シフトパネルをはずす
オーディオユニットを留めてる、4本のネジをはずして、
中からごちゃごちゃした配線を取り出す。
ごちゃごちゃ配線
空いてる常時電源端子、ACC電源端子、ILL電源端子に作成した線を接続。
シフトレバーのとこにあるネジに、アース線をつける。
電源部分の配線
ついでにECUとMFDを接続するためのハーネスも通しておく。
コルゲートチューブのハーネス

これで、そこそこ簡単にできる部分は終わり。

ここまでくると、ちゃんと起動するか確かめたくなる。
とりあえずIGN電源をつながなくてもGT-Rロゴまではでるはず。
カギを回す。
車内でのGT-Rロゴ
「おぉ〜」(心の中)
ちょっと感動。やる気出てきた。

次は難関で、ちょっとスリルな配線作業。

3連メーターについてたコネクターから、
・IGN信号線
・ブースト信号線
・油温信号線
を探し、ひとつづ繋いでいく。
ただ、どうやって配線の途中の皮を剥くの?って感じ。
カッターで剥こうか、ニッパーで剥こうか考えたけど、
配線を切ってしまうのが一番怖い。
色々考えた結果、電工ペンチを買うことにした。
これで線を切らずに皮むきが簡単にできるはず。
というわけで電工ペンチを買ってきた。
う〜ん 便利だ。
これは、線の皮むきとか、ギボシ端子の取り付けとかいろいろできるペンチ。
最初からこれがあったら、手も痛くならなかったし、
作業ももっとはかどったはず。
もし電気系の作業するなら絶対に一つは持っておきましょう。

なんとか無事に3つの配線完了。
これでブーストと油温は表示されそうな気がするけど、
タコメータ信号をつながないと、ブースト計は0から動かないようにしてるみたい。
0を指すブースト計
とりあえずECUにつなぐハーネスもMFDと接続しておき、カバーをはめる。
なんかいい感じになってきた。
MFDがつくといい感じ

次は、更なる難関。スリルレベル8。
ECUとの配線。かなりのプレッシャー。
3連メータのハーネスは、切れてもそこまで問題にならないし、
線の数も少ないから、どれが何の線かを見つけるのは簡単。
それに比べてECUの配線は複雑だし、作業のしにくい足元のとこだし、線の長さの余裕も無い。
もし断線させたりすると、エンジンかからなくなるかもしれない。
どっちにしてもここまで来たらやるしかない。
ということで、ECUへの配線作業を始めた。
まずはECUを探し出す。スカイラインは助手席の足元の左にあるカバーの中に隠されている。
ECUはこんなところに隠されている!?
プラスチックのネジをはずして、カバーを引っ張ると外れる。
これがエンジンをコントロールする神秘のユニットだ!
これが魅惑のECU(エンジンコントロールユニット)。
このECUからコネクターを抜く。
コネクターの真ん中にあるボルトを緩めると外れた。
けど、配線を加工できるような長さの余裕はまったく無し...
ぴったしな長さで配線されてる。
勇気をもってひとつずつ、サルのしらみとりのように配線をかき分け、信号線を探す。
探し当てると、切れてしまう恐怖と闘いながら皮を剥き、
ギボシ端子の一部を切り取って作った自作端子で配線を接続。
ひとつ作るのも一苦労。
まぁ勢いと、MFDが動作することを夢見て、なんとか接続作業完了。
なんとかECUとの配線終了

ついたついた。

あとは動作チェック。

おぉ。動いてる。
無事完了かと思ったら、問題あり。
水温がエンジンをかけた段階で、90度くらい。
アイドリングしてるだけなのに、みるみる温度が上がり、120℃...
ECUからの水温信号をとってはダメみたい。
色々調べた結果、
コンビネーションメーター(運転席の目の前にあるメーター)につながってる配線から取ればいいっぽい。
 このコネクタ

20:水温信号 に接続する。

メーターなんて外したことの無い自分にはちょっと敷居が高かったけど、日をあらためて作業。
その間に水温信号線用に40cmくらいの線を1本作成。
まずMFDのカバーを外して、水温用信号線をメーターのほうへ通し、作業開始。


メーターを完全に取り外さず、ハーネスもついたまま何とかできた。
手を突っ込んでの作業なので、かなりやりにくかったけど、なんとか無事完了。
動作も完璧。これでGT-R標準車と同じ情報表示になった。
Vスペックと同じにするには、吸気温度センサと排気温度センサが必要になるので、
超お金持ちになるまで保留。

装着!

というわけで、とうとう装着完了!
エンジンをかけてみる。
「GT-R」が表示される。
できれば「GT-T」って画像に変えたいけど、多分むりだからあきらめる。
ロゴ画像が出た後、メーターが表示された。
いえ〜い
アクセルを踏んでみる。
フォーン

リアルタイムにメーターが動く。
しかもそれがグラフになって表示される。
ちょっと感動的。
モードを変えるとバーグラフで同時に多くの情報が表示される。
アクセルを踏むと、緑のバーが右に伸びる。
アクセル開度が上がり、
ブースト値が上がり、
インジェクター噴射率が上がる。
イメージでは分かるけど,実際にそんなエンジンの動きが目で分かるのは感動的。

普通は知ることが出来ないインジェクター噴射率が便利で勉強になる。
自分の性格上、使う情報でも使わない情報でも色々知っておきたい。
MFDはそんな欲望を満足させてくれる一品。


こんな風に2連メータ表示もできる。
これはアクセル開度計とブースト計。

2連メータの表示内容も、MENUを表示し選ぶことで変更できる。


あらかじめ4種類の設定を登録できる。

他にもレッドゾーンの設定も可能。

設定したとおりにメータのレッドゾーンも反映される。
設定値を超えると、バーが緑から赤の点滅に変わり、ドライバーに教えてくれる。

他にもシフトアップタイミングランプの設定もできる。
5千から1万回転の間で設定できるけど、自分にちょうどいいのは6千回転。
実際のレッドゾーンは7千回転だけど、
全開中に6千回転で光り、あとの1000回転は予備に取っておく。いい感じ。

あとは夜間の減光設定や、明るさの設定も出来る。

こんな感じで憧れのMFDを装着することができた。
作業中はホントに暑かった。
直射日光の炎天下の中、エンジンをかけられないため、クーラーも入れられず、
汗びっしょりでの作業だった。
車の配線なんて未経験の自分でも、
子供のころから欲しかったMFDを装着したい一心でなんとか無事にできた。
お店で取り付けてもらうことも出来ないし、割と高額なメータだし、
取り付けも自己責任だけど、完了後の満足度はかなり高い。

インプレッション

そんなMFDの表示可能なメーターは
1.スロットル開度
2.インジェクター開弁率
3.過給圧(ブースト圧)
4.エンジン油温
5.電圧
6.水温
7.フロントトルク(FR車には意味なし)
8.吸気温(センサが無い)
9.排気温(センサが無い)
おまけに指定した回転数になったら赤いランプが点灯するレブランプかな。

トンネル内でのMFD

社外品のメータもいいけど、メータやセンサを揃えると意外とお金かかる。
工賃も考えるとかなり高くつくのでは?
MFDだとすべて純正センサでオッケー。
基本的に追加センサは必要なし!
さらに普通の後付メータでは見ることの出来ない、
アクセル開度やインジェクター噴射率までわかるのがいい。
このMFDがついてから、さらに運転が楽しくなった。
普通の街乗りでもついつい見てしまう。

ER34だったらなんの違和感も無く取り付け可能。
というかダッシュボードはGT-Rと共通なんだろうなってくらいMFDと台座はぴったしはまった。
MFDはホントは4本のネジで止めるみたいだけど、
持ってなかったので、MFDを取り付けカバーをしただけ。
それでも山道を走ったり、激しくドリフトしたりしても全くぐらつかないので問題ないと思う。

MFDと聞いて、戦闘機コックピットを思い浮かべる人や、
メーターをつけたいけどゴチャゴチャするのが嫌いって人や、
R34GT-Rの気分を味わいたい人や、
なんでも知りたい欲望の強い人や、
DIY大好きって人にはお勧めの一品。
難点は新品は値段が超高いことかな。ネットオークションとかで見つけるのがいいかも。

このページを見て作業して失敗しても責任は取れません。
作業する場合は自己責任でお願いします。

作業日:2004/7/17, 18

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